希望の煙は青霄に昇る
おい。
もう夏だな。
夏といえば、一般的にはお祭り、花火大会、海、フェス、甲子園とかですかね。
けどもちろんオタクの皆さんは違いますよね。
向日葵、入道雲、蝉時雨、麦わら帽子、白いワンピース、線香花火、風鈴、縁側、スイカ
ですよね?
脳内で流れるのはサザンとか湘南乃風ではなく、久石譲のSummerやAIRの夏影ですよね?
毎年この時期になると、そんな存在しないはずの記憶・風景が脳裏に浮かんできますよね。
こういうパターン化された夏の情景というのは、いつどこで植え付けられるんでしょうか。
私はこれこそが日本の原風景であり、すべての日本人のDNAに刻まれたイメージだと思っていましたが、結局のところエロゲーやアニメで育ってきたオタクに植え付けられたステレオタイプな夏の幻想でしかないのでしょうか?
実際、自分も夏といえばそういうぼくなつみたいな日々と寂し気でノスタルジーな雰囲気をイメージしますが、別にそういう日々を体験してきたわけではないんですよね。
じゃあ自分はどんな夏を過ごしてきたのかって思い起こそうとしても、たいして覚えてないんですよね。
少なくとも今みたいにジメジメした夏ではなかった気はしますが。
ということで、失われた夏の記憶を取り戻すために、蚊取り線香を買ってきましたよ。
プルースト効果というらしいですが、匂いって記憶や感情を呼び起こすトリガーになりやすいんですよね。
なんとなく夏の匂いといえばコレなイメージがあったんですが、なんだかんだ最後に触ったのは小中学生の頃以来かも?
あ~~~
一気に五感がタイムスリップしました
おばあちゃんの家、蚊取り線香といぐさの香り、冷えた麦茶。
虫取り網持って山や川を歩き回ってたらあっという間に夕方になってて。
ひぐらしの鳴き声を聞きながら家に帰ると晩御飯の匂いがして。
風呂から上がって家族とテレビを見ながらうとうとして、気が付けば布団の中。
居間からわずかに漏れる光と、かすかに聞こえるテレビの音に名残惜しさを感じながら、そのまま意識が遠のいていく。
特別なことはしてないけど、そんな夏の日の思い出が一気に蘇りました
死ぬ前に1日でいいから、もう一度戻りたいね
そしてそのまま死にたい
やっぱり、夏にノスタルジーを感じてしまうのは純粋だった頃の夏休みを無意識に思い出してしまうからな気がします。
休みも長いし一日も長いし、夏はいろんな特別な経験をしますからね。
そして自分にはそんな夏休みはもう来ないということを心のどこかでわかっているから寂しくなるのかもしれませんね。
調子にのって蚊取り線香炊きまくってたら部屋のすべてが蚊取り線香の匂いになってしまいました。
くっさ♡